農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、タマネギ栽培で 初心者が気を付けたいポイント、病気や害虫に負けない育て方について、ご案内いたします。
一見 見落としがちな栽培ポイントもありますので、ご参考にしていただきましたら幸いです。
タマネギがかかりやすい病気と対策
タマネギがかかりやすい病気は、乾腐病と軟腐病です。
乾腐病(かんぷびょう)
乾腐病はカビによる病気で、傷ついた根っこから侵入して繁殖します。
タマネギの道管が病原菌にふさがれてしまいますので、水が上にいかずにタマネギの玉が乾いた状態でしおれて腐ります。
乾腐病の画像は、タキイ種苗さんのサイトに掲載されています。
[参考サイト]タマネギの乾腐病
乾腐病の対策
乾腐病の対策は、水はけの良いウネで根腐れしないように栽培します。
また、根っこを傷つけるセンチュウ類を減らしておくことも大切ですので、タマネギを育てる前に、マリーゴールドやイネ科の緑肥(ソルゴーやエンバクなど)を栽培しておく方法もあります。
[関連記事]線虫(センチュウ)とは?原因と予防対策、発生したらどうするの?
軟腐病(なんぷびょう)
軟腐病は細菌による病気で、タマネギの玉がドロドロに腐ってくさいにおいを発するのが特徴です。
おもな原因は2つあり、1つは泥はね、もう1つは害虫アザミウマの吸汁によるものです。
アザミウマはタマネギに集まり茎を吸汁します。汁を吸われた痕(あと=傷口)に泥が付着しますと軟腐病菌が侵入し、タマネギは病気に感染します。
[参考サイト]タキイ種苗 タマネギの軟腐病
軟腐病の対策は、害虫対策
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軟腐病を予防するには、害虫を寄せ付けなくする対策をしっかり行います。
農学博士の木嶋利男先生は、畑にお花を咲かせておくことがアザミウマを遠ざける対策であると、紹介されています。
なぜならアザミウマは、基本的に 花の中で暮らす害虫だからです。
アザミウマを遠ざけるお花
アザミウマをタマネギに近寄らなくするためには、タマネギの玉がちょうど大きくなる時期に咲くお花がおすすめです。
木嶋先生がおすすめされているお花は、クリムゾンクローバー、ヘアリーベッチです。
どちらもマメ科植物ですので、土を肥沃にする働きもありますので、一石二鳥ですね。
タマネギは防虫ネットも効果的
木嶋先生は、タマネギに防虫ネットのトンネル掛けもおすすめされています。
これによりアブラムシやヨトウムシの被害を抑えることが出来ます。
初心者が気を付けたいタマネギ栽培のポイント
水はけの良いウネで栽培
タマネギの乾腐病、軟腐病を防ぐために、水はけの良いウネで栽培します。
植え付けに適したタマネギ苗の太さ
タマネギの定植(苗の植え付け)は 苗の太さが重要で、6mm程度の小苗が良いそうです。
昨年、私が植えたタマネギの苗は、ツマヨウジ程度のとても細いものでした。
その結果、ほとんど玉が大きくならず、エシャロット状態で収穫しました(写真上)。
なお、大きな苗を植えたところでよく育つというわけもないようで、春にトウ立ちしやすくなり軟腐病にかかりやすくなるそうですので気を付けたいところです。
苗の植える深さについて
タマネギの苗はどれくらいの深さで植えるのか、悩まれたことはないでしょうか。
葉の分岐点に土が付きますと病気が出やすくなりますので、浅く植えるのがポイントです。
小さなタマネギの苗を植える裏ワザ
タマネギの苗の植え付けは、太さ6mmほどのものが適当と述べましたが、がんばって種をまいて育てたにもかかわらず、思いのほか細い苗にしか成長しなかった場合は、木嶋先生の2つの裏ワザを参考になさってください。
1つは収量がアップできる裏ワザ「キツキツ植え」、もう1つは育ちが良くなる「1穴2本植え」です。
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まとめ
初心者が気を付けたいタマネギ栽培のポイントと、病気・害虫に負けない育て方をご案内いたしました。
・水はけの良いウネづくり
・タマネギの苗の太さは6mm
・苗を浅く植える
・土壌病害虫センチュウ、アザミウマなどの害虫対策
農学博士の木嶋利男先生がご紹介されている方法は、野菜作りに少し慣れてきた私のような初心者が見落としがちなポイントをおさえてくださっていますので、参考になさってください。
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