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サトイモのコンパニオンプランツは?空間を有効利用して生長促進するお得な栽培方法です

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、サトイモのコンパニオンプランツと、栽培のポイントについて、ご案内いたします。

この栽培の特長は、草丈が高く葉が大きく広がって生長するサトイモの空間を利用することです。

コンパニオンプランツ栽培は、サトイモを単体で育てるよりメリットがありますので、参考になさってください。

※ 本ページの栽培期間は、一般地にてご案内しております。

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サトイモのコンパニオンプランツ

農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、サトイモと相性の良い野菜は 次のとおりです。

空間を利用して「害虫を寄せ付けない効果」があるもの、「生育を促進させる手助けをする」ものがあります。

サトイモのコンパニオンプランツ一覧

作物 害虫忌避 生育促進 空間利用
ショウガ
ダイコン
パセリ
セロリ
トウモロコシ

引用 木嶋利男著(家の光協会) 「育ちがよくなる! 病害虫に強くなる! 植え合わせワザ88 決定版 コンパニオンプランツの野菜づくり

サトイモのコンパニオンプランツ「ショウガ」

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ショウガとサトイモは、生育の条件が似ています。

いずれも栽培期間がほぼ同じで、水分の多い場所を好み、25~30℃ほどの温度で育ちますので、同じウネに植え付けて、一緒に栽培することができます。

サトイモ日陰がショウガの生育を促進させる効果

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梅雨の高温多湿の時期に、サトイモの葉は大きく広がり、周囲に日陰をつくります。

ショウガは、サトイモの葉がつくる日陰で真夏でも土が保湿されますのでよく育ちます。

競合しないでどちらもよく育ちます

木嶋先生によりますと、サトイモとショウガは 根がどちらも横にあまり伸びないため競合しないのだそうです。

また、それぞれを単体で育てるよりも、どちらも食用部がよく育ち、収量がアップします。

サトイモとショウガのコンパニオンプランツ栽培のポイント

東西ウネで育てる場合、あらかじめサトイモの北側にショウガを植えておきますと、梅雨明けした後の強い日差しがサトイモの葉でガードされ、ショウガがよく生育します。

南北ウネの場合は、サトイモを単独で植える時と同じ株間にして、その間に詰め込むかたちでショウガを植え付けます。

東西ウネ(例:ウネの幅70cm ウネの高さ15cm)

・クワの幅で深さ15cmの溝を2列掘ります。
・サトイモを南側に植えます。株間は50cm
・ショウガを北側に植えます。株間は50cm
・サトイモとショウガの株間は25~30cm

南北ウネの例

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ウネの幅50cm ウネの高さ15cmを例にします。

・クワの幅で深さ15cmの溝を1列掘ります。
・サトイモを株間50cmに植えます。
・ショウガはサトイモの株間に植えます。

品種選び

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ショウガ、サトイモの品種はなんでもOKです。

土づくり

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植え付けの3週間前に、土を耕してウネを立てます。

サトイモもショウガも、肥料分が少なくてもよく育ちますが、必要であれば完熟たい肥かぼかし肥(牛ふん、鶏ふんなど)を施します。

植え付け

サトイモ

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20220406_satoimo,taro-3★逆さ植え

種イモを植えて、土を5~7cmほど覆います。

なお、芽の出る側を下にする「逆さ植え」にしますと、旺盛に育ち収量がさらに増えます。

ショウガ

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サトイモの株間に植えます。

種ショウガは必ず手で折って分け 50g前後にし、3個をまとめて植えます。

追肥

サトイモの茎葉が3枚の頃とその1か月後に、ウネの表面にぼかし肥か、米ぬかを施して軽く混ぜます。

土寄せ

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サトイモの茎葉が3枚の頃とその1か月後に、ウネの表面にぼかし肥か、米ぬかを施して軽く混ぜます。

5月下旬~6月中旬に1度目の土寄せを行います。さらに1か月後に、もう一度土寄せをします。

なお逆さ植えの場合は、土寄せの必要はありません。

梅雨明けに土が乾かないように、早めに敷きわらなどでウネを覆って保湿するのがオススメです。

収穫

ショウガ、サトイモの収穫時期は、霜が降りる11月上旬~中旬です。

ショウガは用途に合わせて、矢ショウガ、葉ショウガなどでも収穫することが出来ます。早めに収穫した後も、引き続きサトイモを育てましょう。

サトイモのコンパニオンプランツ「ダイコン」

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サイトイモのそばにダイコンを栽培しますと、貴重な夏のダイコンを収穫することが出来ます。

サトイモ・ダイコンの組み合わせの効果

サトイモの日陰(空間)を利用して、涼しい環境で夏でもダイコンを栽培することができますので、夏にダイコンを収穫することが出来ます。

また、サトイモとダイコンそれぞれの生育促進の効果も期待できます。

サトイモとダイコンのコンパニオンプランツ栽培のポイント

サトイモとダイコンの品種選び

サトイモの品種は特に選びません。

ダイコンは夏の栽培に適した病害虫に強い品種を選びましょう。

土づくり(例:ウネ幅 50cm、高さ15cm)

サトイモの植え付けの3週間前に土を耕して、ウネを立てます。

肥料分が少なくてもよく育ちますが、必要であれば完熟たい肥かぼかし肥(または牛ふん、鶏ふんなど)を入れても構いません。

サトイモの植え付け

4月中旬~5月中旬に植え付けます。

手順は、まずサトイモの植え付けを行います。

種イモを植えて(株間50cm)、種イモの上に5~7cmほど土を覆います。芽の出る側を下にする「逆さ植え」にしますと、旺盛に育ち収量がさらに増えます。

サトイモの追肥、土寄せ

サトイモの茎葉が3枚の頃とその1か月後に、ウネの表面にぼかし肥か、米ぬかを施して軽く混ぜます。

5月下旬~6月中旬に1度目の土寄せを行います。さらに1か月後に、もう一度土寄せをします。

なお逆さ植えの場合は、土寄せの必要はありません。

ダイコンの種まき

サトイモの2回目の土寄せが終わっている時期(6月中旬~7月中旬)に、サトイモの株間もしくは脇に種をまきます。

梅雨明けに土が乾かないよう、敷きワラなどでウネを覆いましょう。

梅雨が明けるとサトイモは大きな葉っぱを広げて日陰を作り、涼しい環境でダイコンが育ちます。

ダイコン栽培のポイント

ダイコンが日陰になるように種まきするのがコツです。

東西ウネでは、サトイモの日陰になるように、北側にダイコンの種をまきます。

南北ウネでは、サトイモの株間に種まきします。脇に植えたい場合は、東側に種をまいて西日を避けるようにします。

また、梅雨明けに土が乾かないように、早めに敷きわらなどでウネを覆って保湿するのがオススメです。

ダイコンの間引き

ダイコンは本葉1枚で3本に、本葉3~4枚で2本に、本葉6~7枚で1本に間引きます。

収穫

ダイコン
サトイモの葉の下で育つダイコンは、8月中旬~9月下旬に収穫することが出来ます。(種まきから60~70日の収穫が目安です。)

サトイモ
11月上旬~中旬の霜が降りる前に収穫します。

サトイモのコンパニオンプランツ「パセリ・セロリ」

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サトイモの近くにパセリやセロリを植えますと、サトイモの陰を利用しながら美味しく生長する効果が期待できます。

サトイモの日陰を利用して美味しいパセリ・セロリを栽培

パセリやセロリは、強い日光よりやや日陰で栽培したほうが良質なものが育ちます。

サトイモの葉の日陰で育てるメリット

サトイモの株間の日陰で育てますと、サトイモの大きく広がった茎葉が日よけになります。

またサトイモの葉が雨を集めて株元に落とすため、常に湿度が保たれます。

・セロリは自然に株立ち気味に育って葉柄部分がやわらかくなります。
・パセリは苦みが抑えられて美味しくなります。

害虫忌避の効果

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※ サトイモに付きやすいヨトウムシ類

セロリとパセリはセリ科で強い香りをもっています。

サトイモと一緒に栽培することで、サトイモに付くアブラムシやハスモンヨトウなどを寄せ付けない効果が期待できます。

サトイモとパセリ・セロリのコンパニオンプランツ栽培のポイント

品種選び

サトイモ、セロリ、パセリともに品種は何でもOKです。

土づくり(例:ウネ幅 50cm、高さ15cm)

サトイモの植え付けの3週間前に土を耕して、ウネを立てます。

肥料分が少なくてもよく育ちますが、必要であれば完熟たい肥かぼかし肥(または牛ふん、鶏ふんなど)を入れても構いません。

サトイモの植え付け

4月中旬~5月中旬に植え付けます。

手順は、まず サトイモの植え付けを行います。

種イモを植え(株間50cm)、種イモの上に5~7cmほど土を覆います。芽の出る側を下にする「逆さ植え」にしますと、旺盛に育ち収量がさらに増えます。

サトイモの追肥、土寄せ

サトイモの茎葉が3枚の頃とその1か月後に、ウネの表面にぼかし肥か、米ぬかを施して軽く混ぜます。

5月下旬~6月中旬に1度目の土寄せを行います。さらに1か月後に、もう一度土寄せをします。

なお逆さ植えの場合は、土寄せの必要はありません。

セロリ・パセリの苗の植え付け

セロリ・パセリは、サトイモの土寄せが終わった後の7月中旬~8月中旬にサトイモの株間に植え付けます。

セロリの葉柄を真っ白にしたい場合は、株元を段ボールなどで覆います。

敷きわらがおすすめです

セロリ・パセリの苗を植え付けた後は、敷きわらをして保湿するのがおすすめです。

収穫

サトイモ
11月上旬~中旬の霜が降りる前に収穫します。

セロリ・パセリ
草丈が30cm以上になりましたら株元を切って株ごと収穫します。

もしくは、長く伸びた外葉からかき取っても構いません。

サトイモのコンパニオンプランツ「トウモロコシ」

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サトイモとトウモロコシを一緒に栽培しますと、空間を利用しながら互いの生育が促進する効果が期待できます。

この栽培は、草丈が高いトウモロコシの日陰を利用してサトイモを栽培する方法です。

空間を最大限に利用できるメリット

木嶋先生によりますと、トウモロコシはこれ以上明るくなったら生長の速度が上がらなくなる「光飽和点ひかりほうわてん」がなく、強い日光を浴びるほどよく生長するそうです。

一方でサトイモは、真夏の強い光が苦手で生長が鈍るため、やや日陰のほうがよく生長します。

トウモロコシの生長促進を手助けするサトイモの共生菌

木嶋先生は、8月上旬頃に収穫したトウモロコシの後、その跡を耕して土づくりをしたあと、8月下旬~9月上旬に秋トウモロコシを育てることも出来ますと、述べられています。

サトイモは共生菌が付いて窒素固定を行うため、周りの土を肥沃にします。

その効果がはっきりと現れてくるのは生育の後半で、そのタイミングにトウモロコシを植えますと、追肥を施さなくてもよく育ちます。

サトイモとトウモロコシのコンパニオンプランツ栽培のポイント

品種選び

サトイモ、トウモロコシの品種は何でもOKです。

土づくり

ウネのポイント
可能であればトウモロコシは東西ウネにして、その陰になる北側にサトイモを育てるのがおすすめです。トウモロコシを南北ウネにする場合は、より陰になりやすい片側にサトイモを植えましょう。

パターン1
・北側 サトイモのウネ(ウネ幅60cm、ウネの高さ10cm)
・南側 トウモロコシのウネ(ウネ幅90cm、ウネの高さ10cm)
・サトイモとトウモロコシの間に通路を設けます。

パターン2
ウネ幅を広くとり、1つのウネで一緒に栽培してもOKです。

植え付け

サトイモ 4月下旬~5月中旬
株間50cmで種イモを逆さに植えますと土寄せを省略することができ、旺盛に育ちます。

トウモロコシ 4月下旬~5月中旬
条間50cm、株間30cmにします。苗の場合は本葉4枚程度で植え付けます。

追肥

肥沃でない土の場合は、トウモロコシに3週間に1回を目安にぼかし肥を1握り施します。

土寄せ・敷きわら

サトイモ
6月上旬と7月上旬頃に土寄せを行ったあと、梅雨が明ける前までに敷きわらを敷いて保湿します。

トウモロコシ
株元に枝根が出てきましたら土寄せを行います。

収穫

サトイモ
霜が降りる11月上旬~中旬です。

トウモロコシ
スイートコーンの場合は植え付けから60~70日ほどで収穫です。

まとめ

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農学博士の木嶋利男先生が紹介されている、サトイモのコンパニオンプランツと、栽培のポイントについてご案内いたしました。

サトイモが作る空間(大きな葉の日陰)を利用しますと、ショウガ・ダイコン・パセリ・セロリを美味しく栽培することが出来ます。

また、やや日陰を好むサトイモに、トウモロコシが日よけの手助けをしてくれます。

互いに助け合いながら生長が促進し、野菜によっては害虫忌避の効果も期待できるサトイモのコンパニオンプランツ栽培を参考になさってください。

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サトイモ栽培のポイント|土寄せする理由、日照り対策、肥料の種類をご紹介いたします

[参考文献]

野菜づくりBOOKサポート付 貸農園 シェア畑

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キッチンガーデンのこと野菜づくり
この記事を書いた人
カジトラ

関東在住の専業主婦です。
夫と二人暮らし。
2023年の春、海に近い地域に移住しました。

家族の介護、某シンクタンクで馬車馬のように働き詰めだった日々に区切りをつけ、現在は農学博士 木嶋利男氏が提案するコンパニオンプランツ栽培で野菜を育てています。

文明の利器を取り入れつつも、古き良きモノ・慣習を大事にしながら暮らしてゆくことを目指しています。

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