家庭菜園の大玉トマトの枝が2本、折れてしまいました。
4月に苗から植えたトマトの苗。丹精込めて育ててきました。
7月に入り実がたくさん付いたので、完熟してから収穫するのが楽しみだっただけに とても残念です。
青い実のままでは食べられませんが、捨ててしまうのも何だかもったいないので、赤くする方法がないか調べて実験してみました。
きょうは、青いトマトを赤くする(追熟する)2つの方法をご紹介いたします。
青いトマトを赤くする実験
プロの農家さんは、トマトが完熟する前に出荷をすると聞いたことありますね。真っ赤に熟してから出荷しますと、スーパーマーケットに並ぶ頃にはブヨブヨしてしまうからですね。
今回 青いトマトを赤くする実験は、2つの方法で行いました。
実験の条件
🍅 実験用のトマトは、折れた木から全て同じ日に収穫したものを使用しました。
🍅 2つとも竹ザルの上に置き、25~30℃の室内で保存しました。
実験方法は「常温保存」と「常温保存+リンゴ」
今回は、ざるの上にトマトをそのまま置いて放置する「実験1」。
もう1つは、ビニール袋の中にトマトとリンゴを2個を入れて保存する「実験2」で行いました。
実験1
実験1はもっとも標準的な追熟方法ですね。まったく熟していませんので実がかたいです。
実験2「ビニール袋にリンゴを入れる」
実験2は、ビニール袋にトマトとりんごを2個入れて口を結びました。
リンゴを入れる理由は、リンゴが発する「エチレンガス」で、青いトマトの成長を促進させるためです。
リンゴが青いトマトを赤くする?
野菜や果物は、「エチレン」というホルモンがあり、呼吸をする時にガスを排出します。いわゆる「エチレンガス」と言われているものですね。
「エチレンガス」には、熟していない野菜や果物の成長を促進させる働きがあるそうです。
とくにリンゴから発する「エチレンガス」の放出量は、ほかの野菜や果物よりも多いようで、そのガスによって青いトマトを熟すことができると言われています。
これで青いトマトが赤くなるか?実験スタートです。
実験2日目
写真の左が実験1、右が実験2(ビニール袋にりんごを入れる)です。
まだ2日目ですので著しい変化はありませんが、りんごを入れたトマトが、実験開始の日(昨日ですが)から、微妙に赤くなったように見えます。気のせいでしょうか・・・。
リンゴを入れると赤くなる効果があるのかと、期待が膨らみます。
実験5日目
実験5日目です。
左が実験1で、右がリンゴをビニール袋に入れて保存したもの(実験2)です。
どちらも赤くなっています(笑)。
しかも、何もしなかった実験1のトマトは、もう少し置いたら食べられそうな勢いで赤くなりました。
リンゴのエチレンガスは、青いトマトを赤くする効果がないの?と、結論づけたくなってしまいます。
でも、まだ小さいトマトたちが実験1・2の両方とも青いままなのが気になります。
この子たちが果たしてどんな結果になるのか、まだまだ実験を続けてゆきますので、引き続き観察してゆきます。
実験10日目
実験から10日経ちました。
この間 実験2のほうは、いちども袋からトマトを出さずにいました。
結果はこちらです。
りんごと一緒に入れたトマト(実験2・写真右)のほうが、明らかに赤くなったのがおわかりでしょうか。
実験2のアップ写真です。
5日前まで青かったトマト(写真の下2つ)が赤くなりました。小さい青いトマト2つは、赤くなりそうな兆しはまったくありません。
こちらが実験1で、何もしないでザルの上に置いておいたものです。1つ腐ってしまいました・・・。
なお5日前まで青かったトマトは、ほんのり赤く色づいてきました。
実験1、実験2ともに、このまま赤いトマトを置いておくと腐ってきそうなので、今回の実験はここで終わりにします。
結論「りんごと一緒に保存すると赤くなりました」
10日間、実験した結果です。
実験1 ザルの上にトマトを置いて保存。
実験2 ビニール袋の中にトマトとリンゴを2個入れて保存
結果、リンゴを入れて保存したほうが青トマトは赤くなることが分かりました。
やはりリンゴから発する「エチレンガス」の効果があったのではないでしょうか。
ただ、10日間も保存したトマトが果たして美味しいか・・・ですね。トマトソースにしようかなと思います。
別の記事でトマトソースのレシピをご紹介しておりますので、ご興味のある方はご覧になってくださいね。
青いトマトの毒性について
ところで、青いトマトは食べられるのでしょうか。
カゴメのホームページを読んでみたところ、青いトマトには「トマチン」と毒性のある成分が含まれているそうです。
「トマチン」という名前だけ聞くと可愛らしいのですが、じゃが芋のソラニンやチャコチンと同じ毒性があるのだそうです。
さすがに青いトマトのまま食べたいとは思いませんが、怖いですね。
ちなみにトマチンの毒性は、体重50㎏のヒトが約3.4kg(約34個)一挙に食べると、半致死量に至る程度の毒性のようです。
一般的に、青いトマトを一気に34個も食べることは考えられませんので、あまり心配することはないようですね。
[参考サイト]

まとめ
青いトマトは赤くなるか?という疑問から、2つの実験を行いました。
上の写真をご覧になっていただきますと おわかりのとおり、
実験1と2で、どちらが早く赤くなるかということについて、ビニール袋にリンゴを入れて保存をしますと より赤くなることがわかりました。
あなたのお家に青いトマトとリンゴがありましたら、一緒に保存してみてくださいね。
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