丹精込めて育てていた大玉トマトの茎が2本、折れてしまいました。
実がたくさん付いたので、完熟してから収穫するのを楽しみにしておりましただけに、とても残念です。
青い実のままでは食べることは出来ませんが、捨ててしまうのも何だかもったいないので、赤くする方法を調べて実験してみました。
青いトマトを赤くする実験_2021年
昨年につづき、今年も青いトマトを収穫することになりました(涙)。
2020年は、茎が折れてしまったのが原因でしたが、今年は根腐れしてしまったようです。
葉が枯れてこれ以上 生長する見込みがありませんでしたので、株を泣く泣く引き抜きました。
あいにく今年はリンゴがないため、どのように赤くしようか思案中です。
7日後
赤くする策が思い付かないまま、1週間が経ちました。
玄関の軒先に置いているだけですが、ほんのり赤く色付いてきました。
12日後
株を引き抜き、屋外に放置して12日になりました。
自然に色付き、食べられそうなレベルまで赤くなりました。
味はいまいちかもしれませんが、試食してレポートいたします。
14日後試食
2週間経ちました。真っ赤に熟れて見たところ とても美味しそうです。
酸味がありましたが、普通に美味しいトマトでした。
これが未熟なトマト(生長過程途中の小さいもの)でしたら、美味しくないかもしれませんね。
※ これより下は、2020年の実験です。今年より手抜きしておりませんので(笑)、参考になさってください。
青いトマトを赤くする実験_2020年
プロの農家さんは、トマトが完熟する前に収穫して出荷すると聞いたことがあります。
真っ赤に熟してから出荷しますと、お店に並ぶ頃にはブヨブヨしてしまうからだと思います。
今回 青いトマトを赤くする実験を、2つの方法で行いました。
実験の条件
🍅 実験用のトマトは、折れた木から全て同じ日に収穫したものを使用しました。
🍅 2つとも竹ザルの上に置き、25~30℃の室内で保存しました。
実験方法は「常温保存」と「常温保存+リンゴ」
今回は、ざるの上にトマトをそのまま置いて放置する「実験1」。
もう1つは、ビニール袋の中にトマトとリンゴを2個を入れて保存する「実験2」で行いました。
実験1
実験1はもっとも標準的な追熟方法ですね。まったく熟していませんので実がかたいです。
実験2「ビニール袋にリンゴを入れる」
実験2は、ビニール袋にトマトとりんごを2個入れて口を結びました。
リンゴを入れる理由は、リンゴが発する「エチレンガス」で、青いトマトの生長を促進させるためです。
リンゴが青いトマトを赤くする?
野菜や果物は、エチレンというホルモンがあり、呼吸をする時にガスを排出します。
いわゆる「エチレンガス」と言われているものですね。
エチレンガスには、熟していない野菜や果物の成長を促進させる働きがあるのだそうです。
とくに、リンゴから発するエチレンガスの放出量は、ほかの野菜や果物よりも多いようで、そのガスによって青いトマトを熟すことができると言われています。
これで青いトマトが赤くなるでしょうか?
実験スタートです。
実験2日目
写真の左が実験1、右が実験2(ビニール袋にりんごを入れる)です。
まだ2日目ですので著しい変化はありませんが、りんごを入れたトマトが、実験開始の日(昨日ですが)から、微妙に赤くなったように見えます。
気のせいでしょうか・・・。
リンゴを入れると赤くなる効果があるのでしょうか。期待が膨らみます。
実験5日目
実験5日目です。
左が実験1で、右がリンゴをビニール袋に入れて保存したもの(実験2)です。
どちらも赤くなっています(笑)。
しかも、何もしなかった実験1のトマトは、もう少し置いたら食べられそうな勢いで赤くなりました。
「リンゴのエチレンガスは、青いトマトを赤くする効果はないかもしれません。」と、結論づけたくなってしまいますが、実験1と2の小さいトマトたちが青いままなのが気になります。
この子たちが果たしてどのように変化するかを、引き続き観察してゆきます。
実験10日目
実験から10日経ちました。
この間 実験2は、いちども袋からトマトを出さずにしておきました。
結果はこちらです。
りんごと一緒に入れたトマト(実験2・写真右)のほうが、赤くなったのがおわかりになりますでしょうか。
実験2のアップです。
5日前まで青かったトマト(ヘタが付いている2つ)が赤くなりました。
小さな青いトマト2つは、赤くなりそうな兆しはまったくありません。
こちらが実験1で、何もしないでザルの上に置いておいたものです。
1つ腐ってしまいました・・・。
なお、5日前まで青かったトマトは、ほんのり赤く色づいてきました。
実験1、実験2ともに、赤いトマトを置いておくと腐ってきそうですので、今回の実験はこれにて終了といたします。
結論「りんごと一緒に保存すると赤くなりました」
10日間、実験した結果です。
1日目
10日目
実験1 ザルの上にトマトを置いて保存。
実験2 ビニール袋の中にトマトとリンゴを2個入れて保存
結果、リンゴを入れて保存したほうが青トマトは赤くなる傾向にあることが分かりました。
やはりリンゴから発する「エチレンガス」の効果があったのではないでしょうか。
ただし、10日も経過したトマトが果たして美味しいかどうか・・・ですね。
生では食べる気がしないため、トマトソースを作ってみようと思います。
別のページでトマトソースのレシピを紹介しておりますので、ご興味のある方はご覧になってくださいね。
青いトマトの毒性について
ところで、青いトマトは食べられるのでしょうか。
調べてみたところ、カゴメ社のホームページに 青いトマトには「トマチン」という毒性のある成分が含まれていると書かれてありました。
名前が可愛らしい「トマチン」ですが、農学博士の木嶋利男先生の著書によりますと、じゃが芋のソラニンやチャコチンと同じ毒性があるのだそうです。
ちなみにトマチンの毒性は、体重50㎏のヒトが約3.4kg(約34個)一挙に食すと、半致死量に至る程度の毒性のようです。
一般的に、青いトマトをいちどに34個も食べることはあまりないと思いますので、さほど心配することはないかと思います。
[参考サイト:日本植物生理学会]
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=803
まとめ
実験1と2の結果から、ビニール袋にリンゴを入れて保存をしますと より赤くなることがわかりました。
ご参考にしていただきましたら幸いです。
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